今回は、読みやすさとわかりやすさを追求したUDフォントについてご紹介します。
UDフォントとは?
ユニバーサルデザインとUDフォント
UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)とは、ユニバーサルデザインの考え方を基に誰が見ても読みやすく、わかりやすいように作られたフォントです。
ユニバーサルデザインは、1985 年にアメリカで提唱された年齢や性別・能力の差や障がいの有無・文化の違いに関わらず、できる限り多くの人が使いやすく、わかりやすいことを意識したデザインです。
多くの人が公平に利用できて、使い方が直感的かつ簡単でわかりやすく、利用者の負担を軽減し、的確に情報を伝えられるよう工夫されたデザインが多く生み出されています。
ユニバーサルデザインの代表例には、自動ドアやスロープ、シャンプー容器の凹凸、ピクトグラムなどが挙げられます。
UDフォントはユニバーサルデザインの考え方に基づいて、誰もが読みやすく、わかりやすい文字で的確に情報を届けることを目的に作られました。
バリエーション豊富なフォント
フォントと聞くと“明朝体”や“ゴシック体”をイメージする方が多いかと思います。
ですが、実際にはポップでかわいらしいものからデジタルチックなもの、筆文字や手書き風、ロゴやブランディングに適したデザイン性の高いフォントなどたくさんのバリエーションがあり、日本語だけでなく世界中の言語も合わせると数え切れないほどの種類が存在します。
さまざまなバリエーションがあるため、読みづらいフォントも数多くあります。
似たような文字の判別がつかなかったり、文字がつぶれてしまって読めなくなっていたり、濁点と半濁点の区別がつかなくなっているなど読みづらい理由はさまざまです。
フォントを選ぶ際はデザイン性だけではなく、読みやすさ、わかりやすさも意識することが大切です。
UDフォントの3つの特長
UDフォントには3つの特長があります。
- 視認性
- 判読性
- 可読性
UDフォントの視認性
まず視認性について。UDフォントは1つ1つの文字の形がはっきりしていてわかりやすくなっています。
文字の形をより手書きに近い形にすることで、文字を直感で認識しやすくなります。
また、1文字あたりの空間を広くとることで文字がつぶれにくくなり、ポイント数が小さかったり、遠くの文字でも認識しやすくなります。
UDフォントの判読性
続いて判読性について。UDフォントでは読み間違えしにくい工夫がされています。
例えば、アルファベットのOとC、数字の8と3などシルエットの似ている文字は並べた時に判別しにくいことがあります。
そこで、文字にある空白の間隔を広くとるなどしてメリハリをつけることで類似の文字も見分けやすくなっています。
濁点・半濁点も文字と重ならないよう調節したり、大きくすることで区別しやすくなっています。
光の反射や印刷で文字がかすれて見える場合も、文字の線が太めにくっきりと書かれているので読みやすくなっています。
UDフォントの可読性
最後に可読性について。UDフォントには文章が読みやすい工夫がされているフォントがあります。
漢字・英数字・かな文字の大きさに細かな変化を加えることで、文章をぱっと見た時に漢字やかな文字がすぐに区別できるようになり、読みやすさが向上します。
UDフォントの活用場面
日常生活に欠かせないUDフォント
UDフォントは、視力や環境に左右されることなくさまざまな人が認識しやすい設計のため、教科書や取扱説明書、約款などの印刷物、広告や看板、薬品・食品などのパッケージなどに幅広く採用されています。
日常生活でよく目にするものや、大切な情報を記したものに読みづらいフォントが採用されていたらどうなるでしょう?
例えば、判別しにくい文字で地図や標識が書かれていたら道を間違えて迷ってしまうかもしれません。
食品の消費期限やアレルギー表示がきちんと読めないと、本来食べられないものを誤って食べてしまう可能性があります。
医薬品や危険物などの取扱説明書や注意事項が読みづらい文字で書かれていたら、思わぬ事故や命の危険につながる恐れもあります。
さらに、数字の読み間違いから金銭トラブルに発展してしまうケースも考えられます。
このように文字の読みやすさは日常生活に大きく影響します。
普段何気なく目にしている文字ですが、見方を変えるだけでどれほど大切なものかわかります。
DMにおけるUDフォント
普段何気なく目にしているものには広告も含まれます。
広告は商品やサービスの良さ、企業名や店舗名、期間、場所など広告を目にした人にとって重要な情報がたくさん詰まっています。
もちろん、広告印刷の1種でもあるDMも例外ではありません。
DMのデザインと聞くと、見た目のインパクトや印刷の鮮やかさ、掲載する商品やサービスの魅せ方、紙面全体のレイアウトなどがよく着目されますが、読みやすさも重要なポイントです。
DMはさまざまなターゲット層の方に広く送られる広告媒体です。そして、受け取る方の意思に関わらず一方的に届く広告媒体でもあります。
伝えたい情報・大切な情報が読みづらいフォントで書かれていたら、途中で目を通すことをやめてしまったり、クレームの原因にもなりかねません。
そのため、DMも受け取る方が等しく読みやすい文字で印刷されていることが大切となります。
適切な情報をより伝わりやすい形でお届けすることが広告の基本であり重要なポイントです。
より多くの人へ読みやすく、わかりやすいDMを制作するため、ガリバーはUDフォントに対応しています。
UDフォントを使ったDMの制作について気になる方は、ぜひお問い合わせください。
最後に
ガリバーはDMの印刷・発送にとどまらず企画からお客様を全面サポートしています。
この記事の詳細やDMサンプル、成功事例などお気軽にお問い合わせください。