あけましておめでとうございます。
本日は企業が送る年賀状の“意味”について書かせていただきます。
デジタル社会における年賀状の現状
日本の正月の文化である年賀状は誰しもが1度は送ったことがあるかと思います。
この年賀状ですが、日本郵便の発行する年賀はがきの発行枚数が年々減少傾向にあることをご存じでしょうか。なんとピークの2003年に44.6億枚発行されていた年賀はがきですが、昨年2021年の発行は18.2億枚にまで減少しています。
ここまで減った理由には人口の減少もありますが、インターネット普及率の上昇により、デジタルネイティブ世代が次々と成人化している事が最大の理由だと考えられます。
デジタル社会となり生活が便利にはなっているものの、少し寂しいと感じるのは私だけでしょうか。
SNSなどの普及もあり、簡単・手軽にコミュニケーションが取れる昨今、新年の挨拶は年賀状を送らなくても可能となりました。若手社員に話を聞くと、「明けましておめでとう!」というLINE等のスタンプ1つで新年の挨拶を済ませている方もいると聞きます。
しかし、このようなデジタル時代だからこそ、アナログ媒体である年賀状で新年の挨拶をする意義があると感じます。
色々な理由で年賀状を送らない方が増えているなかで、「年賀状を書く」という行為が丁寧で温かみのある印象を与えるきっかけになるかもしれません。
開封率100%で想いを届ける年賀状
年賀状に限らず、紙媒体ならではの特徴です。
スマホやインターネットが生活の一部になった事でこの特徴がより如実に現れるようになりました。
これは企業が送る年賀状でも同じです。
例えば、日頃から事務的なメールのみで十分なコミュニケーションを取れていないお客様や、メールのやり取りすら途切れてしまっている休眠顧客に、自然なタイミングで接点を持つことが可能です。
以前お客様との商談の際に、
と言われたことがありますが、メールの開封率は21%と低く、ご挨拶(コミュニケーション)とはいえません。 (※1:参考:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2018」)
年賀状ではどうでしょうか?・・・“誰から届いたのか”などの確認もあり、絶対に見ますよね?
コラムをお読みいただいている皆さまの中にもDMの有効性を示す数値として「開封率(DMを見ているか)」を気にされている方がいるかと思います。あくまで参考値となりますが、DMメディア実態調査2018のアンケート調査では、DMの開封率は63%と高い数値を示しています。
ですが、先ほども書きましたとおり、年賀状は
>> 誰から届いた年賀状なのかといった確認もあり、絶対に見ますよね?
つまり、 年賀状の開封率は100%と言っても過言ではありません。
商談の際に「年賀状こそが年に1度きりのDM送付の大チャンスなんです!」と沸騰しそうな勢いで熱弁したことを今でも覚えています。
企業の年賀状では売り感を出してはいけない
しかし企業の年賀状には注意しなければならない点があります。それは“売り感”を出しすぎないという点です。
売り感とは通販系のDMにありがちな、チラシの内容をそのままDMにしたような「買って!買って!」の印象が強いDMの事を指します。(売り感を抑えた事例はコラム005でも紹介しています。)
“売り感”の強いDMは「新年早々広告かよ。どこの会社だよ。」と逆効果にもなりかねません。
あくまで年賀状は、広告としての位置づけではなく、顧客との関係維持向上や印象付け、お客様のファン化の為のツールとして企画しましょう。
ガリバーが実際に投函した年賀状
ここで事例として、弊社が昨年(2021年丑年)に送った年賀状についてご紹介します。
ガリバーの年賀状ははがきサイズではなく、請求書の封筒などによく使われる長3サイズ(定形サイズ)です。お客様の手元に届いた際に他の年賀状と差別化されることと、はがきと比べ広い紙面で訴求できることからこのサイズにしています。送料は1通あたり85円から110円に上がりますが、約1.8倍広い紙面で情報を届けることができます。
まずはおもて面は、謹賀新年の文字とメインビジュアルとなる牛のイラストがあり、牛の模様になっているQRコードからガリバーオリジナルの正月運試し(WEBゲーム)へアクセスできるようになっています。右側の白い部分にお客様の宛名情報が入ります。
WEBゲームの内容は毎年変わり2021年はイラストの中に隠れた牛を見つける「牛さがし」でした。年賀状の右にある画像が牛さがしのゲーム画面で、この画面上に隠れた“10個の牛”を探し出すゲームになっています。
是非DMのQRコードからアクセスして挑戦してみてください。(端末によっては表示されない場合がございます。)
もちろん年賀状を受け取った皆さんに楽しんでいただきたい!面白いことを考える会社と思っていただきたい!といった思いもありますが、お客様から「答えを教えてくれ!」など、担当営業とのコミュニケーションを取りやすくする事を狙いとしています。
難易度を非常に高く設定していた事もあり、狙いどおり「答えを教えてほしい」といったお問い合わせを数多くいただきました。
年賀状は送ったきりのワンウェイのコミュニケーションツールです。そこから如何に会話のラリーを生みだし、インタラクティブなコミュニケーションに昇華させるかはコンテンツ次第と言っても過言ではありません。
うら面は、社内のデザイナーが描きおろした12種類の牛のイラストとその説明が書かれ、左上には筆文字フォントを使い一人ひとり異なる挨拶文をバリアブルで印刷しています。またこのコラム上では伝わりませんが、ニスを用い光の反射で太陽を中心に紙面がキラキラと輝いて見えるような加工も施しています。
紙面には商品や強みなどを文章では記載せず“売り感”を抑えてはいますが、おもて面で企画・コンテンツ力をアピールし、うら面でデザイン力・印刷技術の高さをアピールしています。
この年賀状の目的はもちろん新年のご挨拶ですが、既存顧客との関係性向上や話題作り、休眠顧客への再接触、自社の技術力のアピールも次点の目的となってます。
最後に
ガリバーでは広告としてのDMだけではなく、年賀状などのお客様との関係性向上を目的としたコミュニケーションDMもLTVを上げる手段の1つと考えております。顧客満足度向上にもつながるDMでペーパーレス社会に不足しがちな 温かみをお客様へ届けましょう。
ガリバーはDMの印刷・発送にとどまらず企画からお客様を全面サポートしています。
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