今回は、オフセット印刷の印刷方法である平台印刷と輪転印刷の違いについてご紹介します。
オフセット印刷とは
オフセット印刷とは、凹凸のない平らな版を用いる印刷方法です。
印刷方法にはオフセット印刷の他に、版の凸面にインキを乗せて印刷する活版印刷、版の凹面にインキを流して印刷するグラビア印刷、穴の開いた版の上からインキを流して印刷するスクリーン印刷、版を使用しないオンデマンド印刷などがあります。
その中でもオフセット印刷は、短時間で大量の印刷を行うことができ、書籍や広告印刷などの商業印刷で幅広く活用されています。
オフセット印刷には、平台印刷と輪転印刷の2種類の印刷方法があります。
平台印刷とは
平台印刷は、先に断裁された用紙に印刷をする方法です。
印刷機のスタート位置に菊全判や四六半裁などのサイズに断裁された用紙を平積みし、1枚ずつ用紙を印刷機に通して印刷します。
枚葉印刷とも呼ばれ、用紙の厚さやサイズを変えても柔軟に対応できます。

数千~数万単位のロットに向いており、DMなどセグメントを行い部数を絞って発送をするような媒体に適しています。
また、色の再現性が高く高品質な印刷が得意なため、写真を多用するカタログなどの作成にも適しています。
輪転印刷とは
輪転印刷は、ロール状の用紙に印刷をする印刷方法です。
ロール状に巻かれた用紙を印刷機に流していき、連なった状態の用紙に連続して印刷を行い、出口部分で断裁します。

平台印刷のように1枚1枚印刷機に紙を通すのではなく、1枚の長い紙に連続して印刷していくため、生産性が高く、大ロットの印刷に強い点が特徴です。
短時間で大量の印刷を行えるため、新聞やチラシなどの印刷に適しています。
平台印刷と輪転印刷の特徴
平台印刷と輪転印刷のもっとも異なる点はインキの乾燥手順になります。
平台印刷は自然乾燥を基本とし、油性インキが乾くまで数時間から数日程度を要します。
一方の輪転印刷は、印刷後の用紙に熱風をかけ、素早く乾燥させます。
短時間での大量印刷に対応するため、速乾性の高い熱風による乾燥が採用されていますが、完全乾燥ではないという点と、熱風をかけたことで用紙自体がやや縮小してしまうことがあるという弱点があります。
また、輪転印刷は印刷できる用紙の選択肢が平台印刷よりも少なく、輪転用の用紙には別規格のサイズが設けられています。
そのため、用紙の種類やサイズなどに制限がかかり、特殊な紙を使った風変りな広告物や圧着糊との相性を考慮した用紙を使うDMなどにはあまり向いていません。チラシなど大量かつ短納期の印刷に適した印刷方法となります。
その点、平台印刷は印刷できる用紙の種類が豊富なので、用途に合わせた用紙への印刷が実現しやすいという特徴があります。
最近では、紫外線を照射することで速乾する特殊なインキを用いたUV印刷が登場しています。
自然乾燥や熱風による乾燥作業を必要とせず、印刷後にすぐさま折り加工や圧着加工などの工程に進めることができ、納期短縮も行うことができるようになりました。
最後に
ガリバーはDMの印刷・発送にとどまらず企画からお客様を全面サポートしています。
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